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【コラム】街のバイク屋では
新車が買えなくなるかも知れない話
こんにちは!現役バイク屋店員の諭吉です!
コロナ自粛の中、カワサキの新車バイク販売について
大きな変化があったのはご存知ですか?
去年から移行期間としていましたが
2020年4月1日から
401cc以上の新車の大型バイクはカワサキプラザのみ販売
400cc以下の新車バイクおよびコンペティションモデルは
カワサキ正規取扱店のみで販売となりました
また、ホンダも251cc以上の新車バイクについてはドリーム店でしか購入することが出来ません
ヤマハも今後、数年間で同じような販売方法へ変化していくようです
国内メーカーだと唯一スズキはそのような予定はないと聞いています
なぜ、このような販売網の改編が起きているのか
国内メーカーの思惑を国内2輪市場の動きと合わせて
現役バイク屋店員が考察して行きます!
※あくまで個人的な意見です。予めご了承下さい。
最後までお付き合い頂ければと思います!
それでは行ってみましょう!Let's ブンブン!
新車バイクが売れない
国内市場でのユーザー囲い込み
一般社団法人 日本自動車工業会のデータによると
1980年の二輪車の販売台数は235万台
それに対し、2018年の二輪車の販売台数は37万台と
約30年間で1/6にまで減少しています
これはバイクは危険なものというイメージや
若者のバイク離れ、お金を掛ける対象ではなくなってきていると言えます
そこで国内バイクメーカーも販売台数を確保・維持するため
バイクユーザーの囲い込みをするための販売網の改編と言っていいでしょう
街のバイク屋さんは消滅するのか?
では、新車販売をすることが出来なくなった
街のバイク屋さんは生き残ることは出来ないのか?
私が思うに正直そこまで影響がないと思います
街のバイク屋さんは主に中古車やメンテナンス等で利益を得ている部分が多いからです
新車も原付がメインなことも多いのでそこでの支障は来さないのではないでしょうか?
また、たとえディーラーで新車を買ったとしても
その店の馴染みのユーザーはわざわざディーラーに鞍替えすることも考えにくいからです
ただ、今まで断っていた作業や複雑化されていく車両にも対応していく必要があります
中古バイク販売店が生き残る道とは?
それでは、中古バイク販売店が生き残る方法はないのでしょうか?
中古車の値段の安さや車種の選択肢の多さが中古バイクのメリットでしょう
また、車検やメンテナンスでの費用の差も大きいです
ディーラー整備の安心感や行き届いたお客様対応などを求めている方は
費用が高いとしてもディーラーを選ぶでしょう
高級志向に一般ユーザーが付いてくるのか?
今までの街のディーラーの存在から
上質な高級店へ転換して行きたい思惑が伺えます
台数も絞って、展示にこだわって
グッズ販売などであえて敷居を高めてブランド価値を高めています
車両販売についても
やはり大型バイクの方が利益が大きいため
販売台数よりも1台あたりの利益幅を優先していると思います
ユーザーにとっては
メーカー直営の安心感や信頼性は高いですが
入りづらかったり、高額になるサービスなどは
賛否両論あると思います
国内メーカーの思惑をそのままの言葉で表すと
「お金を持っているお客様と末永いお付き合いを」と
言うことでしょう
バイク離れを加速させる修羅の道
バイクが売れなければメーカーが儲からない
儲からなければバイクを作れない
メーカーの気持ちもわかりますが
結局はバイクユーザーを減らす結果に繋がってしまうと思います
一般的なユーザーは切り捨てているようにしか思えません
これは私の勝手な考えですが
スズキがなぜ国内販売網を制限しないか
それは早々に国内ではなく海外で勝負しているから
もちろん他メーカーもそうですが
いち早く海外を主戦場としていて
アジア圏では小型バイクのシェアの高さや
大型バイクでも欧米や欧州でも非常に人気が高いです
もう世界で区分けが出来ているので
国内でそれをする必要がないということだと思います
いずれにせよ
国内バイクメーカーが進む道は
非常に険しい修羅の道だと想像できます
ユーザーが選ぶニホンバイクのミライ
いかがでしたでしょうか?
バイク業界が変革期を迎えていることは間違いありません
今までのバイクユーザーにとっては
あまりメリットを感じられません
ユーザーによっては
高級志向の方が良いと思う方もいるかも知れませんが
それは一部のユーザーに限られていると思います
これからはあなたがどこでバイクを買うかによって
国内のバイクのミライは変わっていくかも知れません
メーカー、販売店、ユーザーにとって
良い方向に向かう変革であって欲しいと願うばかりです
ぜひ、皆さんの参考にして頂ければと思います!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!